Angularエンジニアのスキルシートの書き方|面談で評価される実績の見せ方
公開 2026-10-29 監修:株式会社エージェントベスト
Angularエンジニアのスキルシートは、扱ったAngularの版と構成を書き、そのうえで「画面を実装した」「設計や決まりを作った」「版上げや移行を進めた」のどこを担ったかを書き分けるのが基本です。業務システムの経験は「○○画面を担当」とまとめがちですが、読み手が知りたいのは、どの版のどんな構成で、どこまで任されていたかです。
全体の構成はスキルシートの基本で解説しています。この記事では、Angularのエンジニアが書くときに押さえたい点に絞って説明します。
技術欄は「版」と「構成」をセットで書く
Angularは版によって標準の構成や書き方が大きく変わってきました。「Angular、TypeScript」とだけ書くと、読み手は中身を推測できません。次の項目をセットで書くと、構成が一目で分かります。
| 項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| Angularの版 | Angular 16→19、Angular 21 など。版上げの前後も書く |
| 画面の構成 | NgModule中心、standalone中心、混在 |
| 状態の扱い | RxJS中心、Signalsを一部導入、状態管理のライブラリ など |
| 変更検知 | Zone.jsを使う構成、OnPushを標準に、Zoneを使わない構成 |
| UI部品とテスト | 部品のライブラリ、社内の共通部品、テストの道具 |
版を書くときは、その版がどの時期のものかを意識しておくと、面談で話しやすくなります。Angular公式の版とリリースの方針によると、2026年10月時点で、v22がActive、v21とv20が長期サポート(LTS)の期間にあり、v2からv19はサポートが終わっています。サポートの終わった版での経験も、版上げや保守の案件では判断材料になるため、隠さずに正確に書きましょう。
TypeScriptの型の扱いを軸に見せたい方はTypeScriptエンジニアのスキルシートの記事も参考になります。
担当範囲を「実装・設計・版上げ」で書き分ける
Angularの案件は、決まりに沿って画面を足す役割と、決まりを作る役割、版上げや移行を進める役割とで、求められる経験が分かれます。シートでは、自分がどの役割だったかが分かるように書きます。
- 実装:仕様書をもとに画面や機能を作った
- 設計:画面群の分け方、共通部品、フォームの作り方、状態の持ち方を決めた
- 版上げ・移行:版上げの調査、影響範囲の洗い出し、段階的な更新、AngularJSからの置き換え
- 周辺:APIの取り決め、テストやCIの整備、コードレビュー
同じプロジェクトで複数を担った場合は、別の行に分けます。「フロントエンド全般を担当」とまとめるより、「前半は申込画面の実装、後半はフォームの共通部品の設計」と書くほうが、どの段階で何を任されたかが伝わります。
業務画面は「画面数」より「難しさ」で書く
「入力画面30画面を担当」のような書き方は、量は伝わっても難しさが伝わりません。業務システムの画面は、項目の数や業務ルールの複雑さで手間が大きく変わります。画面の数を書くなら、その中で難しかったことを1つ添えます。
- 「項目の選択によって必須の項目が変わる申込フォームで、検証の決まりを共通部品にまとめた」
- 「大量の明細を表示する一覧で、必要な部分だけを読み込む仕組みに変えた」
業務の知識は、それだけで評価される材料です。「保険の契約変更の画面」「物流の出荷指示の画面」のように、業務の種類が分かる書き方をしましょう。社名や社外に出せない情報の扱いはスキルシートと守秘義務の記事をご覧ください。
版上げと移行の経験の示し方
版上げや移行は、Angularの案件で評価されやすい経験です。シートには、次の4点を書きます。
- 前後の版:どの版からどの版へ上げたか。複数の段階に分けた場合はその流れ
- 調べたこと:非推奨のAPI、依存するライブラリの対応状況、テストの通り方
- 進め方:一度に上げたか、モジュールごとに分けたか、業務を止めない工夫
- 自分の担当:全体の計画か、一部のモジュールの更新か
AngularJSからの移行に関わった場合は、「AngularJSの画面を残しながら段階的に置き換えた」「画面群ごとに作り直した」など、どの方式で進めたかを書くと、経験の中身が伝わります。版上げの知識そのものはAngularの案件で求められるスキルで整理しています。
プロジェクト欄の記入例(架空)
次は書き方の型を示すための架空の例です。実在の案件・会社・数字ではありません。ご自身の経験に置き換えてください。
期間:○年○月〜○年○月(1年半程度)
案件概要:(架空)保険会社向けの契約管理システムの画面開発
規模・立場:画面の開発チーム数名(後半は共通部品の担当)
担当工程:設計、実装、単体テスト、結合テストの支援
使用技術:Angular(版上げで2つのメジャー版を経由)、TypeScript、RxJS、リアクティブフォーム、社内の共通部品、Karma・Jasmine
担当内容:前半は契約変更の入力画面の実装。後半は入力検証の共通部品を設計し、既存の画面に順に置き換えた。版上げではフォームまわりのモジュールの更新を担当
工夫・成果:画面ごとに書かれていた検証の処理を共通部品にまとめ、検証の決まりの食い違いを減らした。版上げでは非推奨のAPIの一覧を作り、モジュールごとに分けて置き換えた
この例では、業務の種類、役割の変化(実装から共通部品の設計へ)、版上げでの担当範囲が読み取れる形にしてあります。数字を書く場合は、社外に出してよい範囲かを確かめてから書きましょう。
スキル一覧の書き方
スキル一覧では、AngularとAngularJSを分けて書きます。名前が似ていても仕組みが大きく違うため、まとめて書くと読み手が誤解します。
| 書き方の例 | 伝わること |
|---|---|
| Angular(v14〜v19)/実務○年 | 扱った版の幅と期間 |
| AngularJS(1.x)/保守・移行○年 | 古い仕組みを読める経験 |
| RxJS/実務○年、Signals/一部の画面で導入 | 状態の扱いの深さ |
| リアクティブフォーム/業務画面で多数 | 業務画面の経験 |
学習だけで実務で使っていない機能は、「学習中」と分けて書くと、面談での食い違いを防げます。
自己PR欄は「得意な場面」を一つに絞る
自己PR欄に、扱える技術をすべて並べ直す必要はありません。Angularの案件では、どんな場面で力を発揮できる人かが伝わると、読み手が案件と結び付けやすくなります。次のように、得意な場面を一つに絞って書きます。
- 「入力項目の多い業務画面で、検証の決まりを共通部品にまとめるのが得意です」
- 「サポート期限の近い版からの版上げを、影響範囲の調査から進めてきました」
- 「AngularJSの画面を読み解き、新しい構成へ段階的に移した経験があります」
そのうえで、プロジェクト欄の該当する行を示すと、読み手がシートの中で根拠を探しやすくなります。
よくある質問
古い版の経験しかありません。どう書けばよいですか?
そのまま正確に書いてかまいません。古い版で作られた画面の保守や、版上げを扱う案件では判断材料になります。新しい版を個人で学んでいる場合は、実務と分けて「学習中」と書いておくと、面談での食い違いを防げます。
ReactやVue.jsの経験もある場合、同じシートに書いてよいですか?
書いてかまいません。スキル一覧では技術ごとに分け、それぞれの期間と使い方の深さを書きます。Angularの案件に応募するときは、Angularの経験を上に並べます。面談でよく聞かれる質問は面談でよく聞かれる質問と答え方をご覧ください。
サーバー側の開発も担当していた場合は、どう書けばよいですか?
画面とサーバー側は別の行にします。「APIの設計と実装」「画面からの呼び出し方の取り決め」のように、どこまで自分で決めたかを書くと、画面とサーバー側の両方を担う案件で判断しやすくなります。
参考にした公的情報・資料
記事の内容は公開日時点の情報にもとづきます。制度や税率は変わることがあるため、手続きの前に必ず各機関の最新情報をご確認ください。