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Web制作・デザインECサイト・Shopifyエンジニアを目指すには|他の職種からのキャリアチェンジ
公開 2026-11-04 監修:株式会社エージェントベスト
他の職種からECサイト・Shopifyエンジニアを目指すルートは一つではありません。Webデザイナーやコーダー、WordPressやPHPの制作、フロントエンド、バックエンドや業務システム、EC事業者の社内担当など、どこから来ても生かせる経験があります。共通して足りなくなりやすいのは、「注文・在庫・配送といったECの業務の流れ」と「運用中のストアを壊さずに変える経験」です。
そのため、フリーランスとしていきなり構築を丸ごと請け負うより、今の職種の強みが生きる領域(テーマ、アプリ、連携のどれか)から入り、運用中のストアに関わりながら範囲を広げるのが現実的です。この記事では、出発点ごとに生かせる経験と足りない部分、その埋め方を整理します。独立の手順はECサイト・Shopifyエンジニアがフリーランスになるにはで扱っています。
ECサイト・Shopifyエンジニアに求められることを先に押さえる
どのルートから目指すにしても、案件で問われるのは次の3つです。
- ECのデータを扱える:商品とバリエーション、在庫、注文の状態、送料や割引の条件を、画面や処理にどう出すかを組み立てられる
- 作るか設定で済ませるかを決められる:管理画面の設定、既製のアプリ、自分で作る処理のどれを選ぶかを、理由つきで判断できる
- 運用中のストアを壊さずに変えられる:本番に直接手を入れず、確かめてから反映し、運用担当に変更を伝えられる
職種によって、このうちどれを既に持っていて、どれが足りないかが違います。分野ごとの技術の中身はECサイト・Shopifyエンジニアのスキルの記事をご覧ください。
出発点ごとの生かせる経験と足りない部分
| 出発点 | 生かせる経験 | 足りなくなりやすい部分 |
|---|---|---|
| Webデザイナー・コーダー | HTML・CSS・JavaScript、見た目と使いやすさの作り込み | ECのデータの扱い、運用担当が組み替えても崩れない作り |
| WordPress・PHPの制作 | テンプレートでの画面の組み立て、管理画面の設計、サーバーの知識 | Liquidとテーマの構成、アプリの仕組み |
| フロントエンド(React・TypeScript) | 画面の設計、性能、ビルドやCIの道具 | ECの業務の流れ、テーマで済む場面の見極め |
| バックエンド・業務システム | API連携、データベース、バッチ、例外の設計 | 管理画面とストア運用の感覚、テーマの知識 |
| EC事業者の社内担当 | 業務の流れ、セールや繁忙期の運用、アプリの選定 | 自分で作った経験、コードの管理と反映の手順 |
Webデザイナー・コーダーから目指す
ストアの見た目と使いやすさを一人で形にできることは、テーマ開発の案件で強みになります。足りなくなりやすいのは、商品やバリエーション、在庫の状態を画面にどう出すかという、ECならではの組み立てです。
埋め方:既存のテーマに、運用担当が編集できるセクションを足す、商品の独自項目を表示する、といった題材を開発用のストアで作ります。デザインの経験を生かした移り方はWebデザイナーへのキャリアチェンジの記事も参考になります。
WordPress・PHPの制作から目指す
テンプレートで画面を組み立て、運用担当が更新しやすい管理画面を考えてきた経験は、Shopifyのテーマ開発にそのまま生かせます。足りないのは、Liquidとテーマの構成、アプリやAPIの仕組みです。
埋め方:WordPressで作ってきたサイトの一つを題材に、同じ構成をShopifyのテーマで作り直してみると、違いがつかめます。WordPressからのキャリアの考え方はWordPressエンジニアへのキャリアチェンジの記事、PHPの経験の生かし方はPHPエンジニアへのキャリアチェンジの記事でも扱っています。
フロントエンドから目指す
ReactやTypeScriptで画面を作ってきた経験は、ヘッドレスの案件や、アプリの管理画面の開発で生かせます。一方で、テーマで足りることを作り込まない判断と、ECの業務の流れの理解は不足しがちです。
埋め方:まずテーマ開発の仕組みを一通り経験し、運用担当がテーマの編集画面で何をしているかを知ります。そのうえで、ヘッドレスが必要な場面とそうでない場面を説明できるようにしておきます。フロントエンドの技術はReactエンジニアのスキルの記事をご覧ください。
バックエンド・業務システムから目指す
API連携や例外の設計の経験は、受注管理・在庫・基幹との連携や、アプリ開発の案件で強みになります。Shopify.devでは、REST Admin APIは2024年10月1日にレガシーとなり、2025年4月1日以降の新しい公開アプリはGraphQL Admin APIだけで作るよう案内されています(2026年10月時点)。GraphQLの経験があれば、そのまま生かせます。
埋め方:足りなくなりやすいのは、管理画面とストアの運用の感覚です。開発用のストアで商品・配送・決済の設定を一通り自分で行い、どの設定がどの表示に効くかを確かめておくと、運用で困らない連携を作れるようになります。
EC事業者の社内担当から目指す
自社ECの運営や社内のシステム担当として、セールの準備や繁忙期の運用、アプリの選定に関わってきた経験は、発注側から見て安心感があります。足りないのは、自分の手で作った経験と、コードを履歴で管理して本番に反映する手順です。
埋め方:社内で制作会社に任せていた改修のうち、小さなものを自分で作ってみます。テーマのコードをリポジトリで管理し、複製したテーマで確かめてから反映する流れを一度経験しておくと、「調整役」ではなく「作れる人」として話せます。
足りない部分を埋めるときの順番
どのルートでも、次の順で進めると無理がありません。
- 開発用のストアで一通り触る:Shopify.devのアプリ開発の説明(2026年10月時点)では、Shopify CLIでアプリのひな形を作り、開発用のストアに対して動かしながら作る流れと、資格情報や開発用ストアを管理するDev Dashboardが紹介されています。設定、テーマ、アプリを一度ずつ試します
- 強みが生きる領域の案件に入る:テーマ、アプリ、連携のうち、元の職種の経験が生きる領域から入ります
- 運用中のストアに関わる:公開後の改善や繁忙期の対応を経験し、壊さずに変える段取りを身につけます
- 経験を書ける形で残す:ストアごとに、設定で済ませたこと、自分で作ったこと、運用で対応したことを分けて残し、スキルシートに移します
スキルシートの書き方はECサイト・Shopifyエンジニアのスキルシートの記事、経歴の振り返り方は経歴の棚卸しの記事をご覧ください。資格は知識を体系的に学ぶ手段として役立ちますが、ECの案件では作ったものと運用の経験が重く見られます。考え方はECサイト・Shopifyエンジニアに資格は必要かの記事で整理しています。
面談で確かめられやすいこと
他の職種からECやShopifyの案件に応募すると、面談では「ECの業務を分かったうえで作れるか」を確かめる質問が増えます。たとえば、在庫の数がずれたらどこから調べるか、セールの直前に修正を頼まれたらどうするか、既製のアプリで済ませるか自分で作るかをどう決めるか、といった問いです。
ここで大切なのは、元の職種の言葉のまま話さないことです。デザイナーなら見た目の話を「運用担当が更新しても崩れない作り」に、バックエンドの出身なら連携の話を「注文や在庫の状態をずれなく渡す設計」に置き換えて話すと、ECの仕事に結び付けて受け止めてもらいやすくなります。
年代によって選びやすいルート
20代後半から30代前半は、テーマ開発の案件から入り、運用中のストアでアプリや連携に関わる機会を探すルートがとりやすい時期です。小さな改修を多く経験し、ECの業務の流れを現場で身につけられます。
30代後半以降は、これまでの専門性をECのどの仕事に結び付けるかが大切です。業務システムの出身なら基幹や物流との連携、EC事業者の社内出身なら発注側に近い立場での改善や移行といったように、強みが生きる型を選ぶと移りやすくなります。業界の業務の流れはEC・通販業界の業務知識の記事、年代ごとの期待はECサイト・Shopifyエンジニアは40代・50代でも働けるかの記事で整理しています。
よくある質問
ITの開発経験がなくてもShopifyエンジニアを目指せますか?
EC事業者の運営担当として管理画面の設定やアプリの選定をしてきた経験は、ストアの運用や構築の手伝いで生かせます。ただ、エンジニアとしての業務委託の案件では、テーマやアプリを自分で作れることが前提になることが多いため、まずはHTML・CSS・JavaScriptとテーマの改修を身につける段階を踏むのが現実的です。未経験からの考え方は未経験からフリーランスを目指す記事もご覧ください。
Shopify以外のカートの経験は生かせますか?
生かせます。商品・在庫・注文・決済というECの基本は、カートの種類が変わっても同じです。他のカートからShopifyへの移行の案件では、移行元の仕組みを知っていることが強みになります。
どのくらいの期間で案件に入れるようになりますか?
期間は、出発点と身につける領域によって大きく違います。元の職種の経験がそのまま生きる領域を一つ選び、開発用のストアで作ったものを面談で説明できる状態にすることを目安にすると、道筋が見えやすくなります。
参考にした公的情報・資料
記事の内容は公開日時点の情報にもとづきます。制度や税率は変わることがあるため、手続きの前に必ず各機関の最新情報をご確認ください。