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Web制作・デザイン

UI/UXデザイナーを目指すには|他の職種からのキャリアチェンジ

公開 2026-11-04 監修:株式会社エージェントベスト

他の職種からUI/UXデザイナーを目指すルートは一つではありません。Webデザイナー、エンジニア、Webディレクターや企画、調査やマーケティング、事業会社の業務部門など、どこから来ても生かせる経験があります。共通して足りなくなりやすいのは、「利用者を調べ、その結果で設計を決め、試作で確かめて直した経験」です。

そのため、フリーランスとしていきなりUI/UXデザイナーの案件に入るより、今の職種のまま設計や調査に関わる範囲を少しずつ広げ、画面の設計や調査の補助などの案件を経て近づくのが現実的です。この記事では、出発点ごとに生かせる経験と足りない部分、埋める順番を整理します。独立の手順はUI/UXデザイナーがフリーランスになるにはで扱っています。

UI/UXデザイナーに求められることを先に押さえる

IPA(情報処理推進機構)が2026年4月16日に公開したデジタルスキル標準ver.2.0では、DXを進める人材が6つの類型に整理され、その一つに「デザイナー」が置かれています。UI/UXデザイナーの位置づけはUI/UXデザイナーの将来性の記事で詳しく扱っています。

案件の場で問われることに置き直すと、次の3つになります。

  1. 調べる:利用者の状況と課題を、聞き取りや観察、利用の記録から確かめる
  2. 設計する:調べた結果をもとに、情報の構造と画面の流れ、見た目を決める
  3. 確かめて直す:試作を使って利用者や関係者に評価してもらい、設計に戻す

職種によって、このうちどれを既に持っていて、どれが足りないかが違います。スキルの詳しい中身はUI/UXデザイナーのスキルの記事をご覧ください。

出発点ごとの生かせる経験と足りない部分

出発点生かせる経験足りなくなりやすい部分
Webデザイナー見た目の質、デザインツールの扱い、制作の速さ利用者の調査、業務や画面の状態の整理、判断の根拠の説明
エンジニア実装の制約の理解、試作を自分で作れること利用者に会って課題を確かめる経験、見た目の基本
Webディレクター・企画要件の整理、関係者の調整、画面の構成案デザインツールでの設計と試作、見た目の質
調査・マーケティング調査の計画と分析、利用者の理解調査の結果を画面に落とす経験、試作の作成
業務部門・情報システム部門業務の流れの知識、現場の利用者の困りごとデザインの基礎、設計の工程そのもの

Webデザイナーから目指す

もっとも多いルートです。画面を作る力はそのまま土台になります。足りなくなりやすいのは、「なぜこの形にしたか」を利用者の課題から説明する力と、例外や権限の多い画面の整理です。

埋め方:今の仕事で、制作の前に利用者や担当者に話を聞く場面を引き受けます。管理画面など画面の状態が多い案件に関わり、読み込み中やエラー、空の状態まで描いた経験を積むと、受けられる案件の幅が広がります。Webデザイナーとしての経歴の整理はWebデザイナーのキャリアチェンジの記事も参考になります。

エンジニアから目指す

実装が分かることは、開発との会話の速さと、動く試作を自分で作れる点で強みになります。足りないのは、利用者に会って課題を確かめる経験と、文字・余白・色の扱いを説明できる力です。

埋め方:担当している機能で、利用者の問い合わせや操作の記録を読み、改善の案を画面で出す場面をつくります。見た目の基本は、デザインシステムの決まりを読み解き、なぜその値なのかを説明できるようにすると身につきやすくなります。

Webディレクター・企画から目指す

要件を整理し、関係者の意見をまとめてきた経験は、設計の前半で生かせます。足りないのは、自分の手で画面を設計し、試作まで作る経験です。

埋め方:ワイヤーフレームを自分で引き、デザインツールで試作にするところまで担う機会をつくります。ディレクターとしての経験の生かし方はWebディレクターのキャリアチェンジの記事でも触れています。

調査・マーケティングから目指す

調査を計画し、結果を整理する力は、UI/UXの仕事の中心の一つです。足りないのは、その結果を画面の設計に落とし、試作で確かめる経験です。

埋め方:調査の報告で終わらず、結果から導いた画面の改善案を自分で描き、関係者に見てもらう場面をつくります。調査だけを担う案件もありますが、設計まで担えると関われる案件が増えます。

業務部門・情報システム部門から目指す

業務の流れと現場の困りごとを知っていることは、業務システムの設計で大きな強みです。足りなくなりやすいのは、デザインの基礎と設計の工程そのものです。

埋め方:社内のシステム導入で、画面の要望をまとめる役や、試作の評価の役を引き受けます。デザインの基礎は学びながら、まずは業務システムの情報設計の補助など、業務の知識が生きる役割から入るのが現実的です。

足りない部分を埋めるときの順番

どのルートでも、次の順で進めると無理がありません。

  1. 今の仕事で設計か調査の場面をつくる:小さな範囲でよいので、利用者の課題から画面を決める場面を引き受ける
  2. 一つの流れを通しで経験する:調べる、設計する、試作で確かめて直す、を一度でよいので自分で回す
  3. UI/UXに近い役割の案件に入る:画面の設計、調査の補助、デザインシステムの運用など、隣の役割から入る
  4. 経験を書ける形で残す:課題、調べたこと、変えたこと、確かめた結果をメモに残し、スキルシートに移す

スキルシートでは、デザイナーの肩書きがなくても関わった範囲を正確に書けば、UI/UXに近い経験として伝わります。書き方はUI/UXデザイナーのスキルシートの記事をご覧ください。資格は知識を体系的に学ぶ手段として役立ちますが、資格だけで案件に入るのは難しいのが実情です。考え方はUI/UXデザイナーに資格は必要かで整理しています。

面談で確かめられやすいこと

他の職種からUI/UXの案件に応募すると、面談では「本当に根拠をもって設計できるか」を確かめる質問が増えます。たとえば、利用者の課題をどう確かめたか、関係者の意見が割れたときにどう決めたか、作った試作で何が分かり何を直したか、といった問いです。面談の質問の考え方はUI/UXデザイナーの面談の記事で扱っています。

ここで大切なのは、元の職種の言葉のまま話さないことです。エンジニアなら実装の工夫を「利用者にとって何が変わったか」に、業務部門の出身なら社内の要望の取りまとめを「現場の課題をどう確かめ、画面にどう反映したか」に置き換えて話すと、UI/UXの仕事に結び付けて受け止めてもらいやすくなります。

年代によって選びやすいルート

20代後半から30代前半は、Webデザイナーやエンジニアから段階を踏んで移るルートがとりやすい時期です。デザインチームの一員として、調査や評価に同席しながら設計の場数を増やせます。未経験の領域へ移る考え方は実務未経験からフリーランスになれるかもご覧ください。

30代後半以降は、これまでの職種で積んだ専門性をUI/UXの役割に結び付けることが大切です。業務部門の出身なら業務システムの設計、調査の出身なら調査と評価を中心にした案件、エンジニアの出身なら実装に近い設計やデザインシステムといったように、強みが生きる型を選ぶと移りやすくなります。年代ごとの期待はUI/UXデザイナーは40代・50代でもフリーランスで働けるかで整理しています。

よくある質問

デザインの経験がまったくなくてもUI/UXデザイナーを目指せますか?

業務の知識や調査の経験があれば、生かせる場面はあります。ただ、案件では画面の設計と試作まで求められることが多いため、デザインツールでの設計を学びながら、まずは業務システムの情報設計の補助や調査の補助など、今の経験が生きる役割から入るのが現実的です。

Webデザイナーとして何年か働いてからのほうがよいですか?

年数よりも、利用者の課題から設計を決めた経験があるかが見られます。Webデザイナーとして働く間に、制作の前の聞き取りや、公開後の改善に関わる機会をつくると、UI/UXの案件で話せる材料になります。

UI/UXデザイナーとPdMのどちらを目指すか迷っています。

UI/UXデザイナーは、利用者の課題を確かめて体験と画面を設計する役割、PdMは何を作るかと優先順位を決め、事業の結果に責任を持つ役割です。設計と評価に強みがあればUI/UXデザイナー、事業の数字や方針づくりに関心が強ければPdMが向いています。PdMへの道はPdMを目指すにはをご覧ください。

参考にした公的情報・資料

記事の内容は公開日時点の情報にもとづきます。制度や税率は変わることがあるため、手続きの前に必ず各機関の最新情報をご確認ください。

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