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Web制作・デザインECサイト・Shopifyエンジニアのフリーランス案件の仕事内容|案件の種類と働き方
公開 2026-11-04 監修:株式会社エージェントベスト
ECサイト・Shopifyエンジニアのフリーランス案件は、ストア構築、運用中のストアの改善、アプリや外部システム連携の開発、移行・作り替えの4種類に分けると、働き方の違いが見えやすくなります。どの種類でも共通するのは、売上が動いているストアを止めずに変えることです。
同じ「Shopifyエンジニア」の募集でも、毎日向き合う相手が運用担当なのか、物流や基幹システムの担当なのかで、1日の過ごし方は大きく変わります。この記事では、種類ごとの1日と1か月の流れ、関わる相手、手元に残る成果物を整理します。求められる技術はECサイト・Shopifyエンジニアのスキルの記事、報酬の決まり方は報酬の記事で扱っているので、ここでは「参画したら実際に何をしているか」に絞ります。Shopifyの仕組みの説明は、2026年10月時点のShopify.devとヘルプセンターの内容に基づきます。
案件の種類は「ストアの段階」と「担う範囲」で分かれる
ECの案件の中身を分けるのは、主に次の2つです。
- ストアの段階:これから作るのか、すでに売上が立っているのか、別の仕組みから移すのか
- 担う範囲:画面(テーマ)なのか、管理画面の裏側(アプリ・API)なのか、外のシステムとの間なのか
| 案件の種類 | 主な相手 | 時間を多く使う仕事 |
|---|---|---|
| ストア構築 | EC事業の責任者、デザイナー、制作会社のディレクター | 要件の整理、テーマの開発、商品データの設計、公開の準備 |
| 運用中のストアの改善 | 運用担当、マーケティング担当、カスタマーサポート | テーマの改修、アプリの導入と調整、表示速度の改善 |
| アプリ・外部システム連携の開発 | 情報システム部門、物流・受注の担当、他システムの開発者 | API・Webhookの処理、データの受け渡しの設計とテスト |
| 移行・作り替え | 事業責任者、PM、複数のベンダー | 現状の調査、移行の計画、データの移し替え、切り替え |
以下では、それぞれの典型的な流れを紹介します。時間の配分は案件によって違うため、目安として読んでください。
ストア構築の仕事
1日・1か月の流れ(例)
立ち上げの時期は、午前に事業責任者やデザイナーとの打ち合わせで、ページの構成や商品の見せ方を確かめ、午後にテーマの開発を進める日が多くなります。後半になると、商品データの登録の手順づくりや、決済・配送・税の設定の確認、テスト注文に時間が移ります。
1か月の単位では、最初の週に要件と画面の構成を固め、中盤でテーマの開発と商品データの設計、終盤でテストと運用担当への引き継ぎ、という流れになりやすい仕事です。デザインの刷新や新ブランドの立ち上げでは、公開日が先に決まっていることが多く、終盤ほど忙しくなります。
成果物
テーマ一式、商品の独自項目(メタフィールドなど)の設計、設定の一覧、テスト注文の記録、運用担当向けの手順書です。Shopify.devのテーマの構成の説明では、運用担当(マーチャント)がテーマエディタでセクションやブロックを追加・削除・並べ替えでき、スニペットはエディタからは見えない再利用の部品とされています。どこまでを運用担当が画面で変えられるようにするかを決めて作ることが、構築の仕事の中心です。
運用中のストアの改善の仕事
1日・1か月の流れ(例)
運用担当から届く依頼を、課題管理の道具やチャットで受け、優先度の高いものから片づけていく形が多くなります。バナーの差し替えの手順の見直し、新しい商品ページの型の追加、アプリを入れたあとの表示の崩れの修正、表示速度の計測と改修などが典型です。
1か月の単位では、セールや新商品の発売の予定に合わせて動きます。セールの前は改修を止めて確認に回り、セールの後に振り返りをもとに改善を進める、という波があります。運用担当との定例会議で、次の月の依頼の優先順位を決めることもあります。
成果物
改修したテーマの差分と変更の記録、導入したアプリの一覧と設定の控え、表示速度の計測の結果、運用担当向けの手順の更新です。この種類は短い稼働の案件にもなりやすく、週2〜3日の働き方は週2〜3日・副業案件の記事で扱っています。
アプリ・外部システム連携の開発の仕事
1日・1か月の流れ(例)
画面よりも、管理画面の裏側とシステムの間の仕事です。受注管理・在庫・倉庫・基幹・CRMなどとShopifyの間で、注文や在庫のデータをどう受け渡すかを設計し、処理を作り、テストします。日中は、相手のシステムの担当者と項目の対応や例外の扱いを詰める打ち合わせと、開発の時間が半々になることもあります。
Shopify.devのアプリ開発の説明では、Shopify CLIでアプリのひな形を作り、開発用のストアに対して動かしながら開発する流れが紹介されています。管理画面やチェックアウトなどに画面を差し込む拡張もあります。1か月の単位では、設計、開発、相手のシステムとのつなぎこみのテスト、本番での様子見という段階を進むことが多く、つなぎこみのテストは相手の予定に左右されます。
この種類ならではの仕事
Shopify.devのWebhookの説明では、配信は常に保証されるわけではなく、同じ種類の通知の中で順番も保証されないとされ、署名(HMAC)の検証、重複の除外、定期的にデータを取り直して照合する処理が勧められています。そのため、通知の取りこぼしや重複が起きたときに、どちらのシステムを正とするかを決め、照合の処理を用意することも仕事に入ります。キャンセル、一部の出荷、返品などの例外の流れを業務の担当者と確かめる時間も欠かせません。業務の流れはEC・通販業界の業務知識の記事をご覧ください。
成果物
アプリや連携の処理のコード、データ項目の対応表、例外のときの扱いを決めた資料、照合の手順、障害のときの連絡と復旧の手順です。
移行・作り替えの仕事
別のカートからShopifyへ移す、テーマを大きく作り替える、古い仕組みを新しい仕組みに置き換える、といった案件です。最初の数週間は作るより調べる時間が中心になります。今のストアにある機能、入っているアプリ、外部とのつながり、商品・顧客・注文のデータの形を洗い出し、何をそのまま移し、何を作り直し、何をやめるかを決めます。
後半はデータの移し替えのリハーサル、切り替えの手順づくり、切り替え当日の対応、切り替え後の様子見と進みます。切り替えは、売上への影響が小さい時間帯に設定されることが多く、夜間や休日の作業になることもあります。Shopifyの古い仕組みの置き換えの動きは将来性の記事で扱っています。
成果物
現状の調査の資料、移行の計画と範囲の一覧、データの対応表、リハーサルの記録、切り替えの手順と判断の基準、切り戻しの手順です。
どの案件にも共通する仕事
種類が違っても、次の仕事はほぼすべてのECの案件にあります。
- 権限の確認:Shopifyのヘルプセンターの説明では、ストアの権限は注文・商品・顧客・財務などの分類ごとに与えられ、個別の注文や商品に絞ることはできないとされています。参画時に、自分のアカウントでどこまで触れるのかを確かめることが最初の仕事になります
- 本番に出す前の確認:公開していないテーマや開発用のストアで確かめてから反映する
- 変更の記録:何を、いつ、なぜ変えたかを残し、運用担当や次の担当者が追えるようにする
- 繁忙期への備え:セールや発売日の前は大きな変更を控え、当日の連絡の経路を決めておく
フリーランスならではの仕事として、自分の稼働の記録と報告もあります。依頼が細かく入る運用の案件ほど、どの依頼にどれだけ時間を使ったかを日々残しておくと、月末の報告と精算がしやすくなります。働く場所の傾向はリモートの記事で扱っています。
関わる相手と、その相手に出すもの
| 相手 | エンジニアが出すもの | 頻度の目安 |
|---|---|---|
| EC事業の責任者 | 進み具合、公開や切り替えの判断材料 | 週次、節目ごと |
| 運用担当・マーケティング担当 | 改修の結果、画面での操作の手順 | 随時 |
| カスタマーサポート | 表示や注文の流れの変更点 | 変更のたび |
| 物流・受注・情報システムの担当 | データ項目の対応、例外の扱い、障害の連絡 | 週次、随時 |
| デザイナー・ディレクター | 実装できる範囲、編集できる範囲の案 | 構築の期間中は毎日〜週次 |
カスタマーサポートは見落とされやすい相手です。注文の画面やメールの文面が変わると、問い合わせの対応が変わるためです。
よくある質問
Shopifyの案件では、デザインまで任されることはありますか?
小さなストアの構築では、画面の構成や見た目の調整まで任されることがあります。一方、規模の大きい案件では、デザイナーが作った画面を実装し、運用担当が編集できる形に整える役割が中心です。どこまでを期待されているかは、応募の前に確かめましょう。
運用中のストアの改善の案件は、どのくらい忙しいですか?
依頼の量はストアの規模と時期で大きく変わります。セールや新商品の発売の前後は依頼が集中し、それ以外の時期は落ち着く、という波がある案件が多いです。忙しい時期と、その時期の稼働の増え方は面談で聞いておくと安心です。
参画して最初の1か月は何をすることが多いですか?
権限とストアの構成の確認、入っているアプリや外部とのつながりの把握、変更の進め方のすり合わせから始めるのが一般的です。初月の進め方はECサイト・Shopifyエンジニアの参画初月にやることで解説しています。
参考にした公的情報・資料
- Theme architecture(Shopify.dev)
- Build apps(Shopify.dev)
- Webhooks(Shopify.dev)
- Store permissions(Shopify Help Center)
記事の内容は公開日時点の情報にもとづきます。制度や税率は変わることがあるため、手続きの前に必ず各機関の最新情報をご確認ください。