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ECサイト・Shopifyエンジニアのフリーランス案件の選び方|契約前に確かめたいこと

公開 2026-11-04 監修:株式会社エージェントベスト

ECサイト・Shopifyエンジニアの案件を選ぶときは、報酬や技術の名前より先に、ストアの今の状態、自分に与えられる権限と本番への反映の手順、依頼を決める人、繁忙期の対応、契約の形を確かめることが大切です。同じ「Shopifyのテーマ開発」の募集でも、これらの違いで、参画後の働きやすさと負う責任が大きく変わります。

この記事では、ECの案件で選び方に差が出る理由と、契約前に確かめたい7つの点、確かめた内容を書面と照らし合わせる方法を整理します。契約全般の確認点は業務委託契約で確認すべきポイントで解説しているので、ここではECとShopifyの案件に固有の点に絞ります。Shopifyの仕組みと制度の説明は2026年10月時点の内容に基づきます。

ECの案件の選び方で差が出る理由

ECの案件で選び方の差が出やすいのは、次の3つの理由からです。

案件票に書かれているのは、作業の名前と期間、稼働日数くらいのことが多く、上の点は面談や事前の確認で聞かないと分かりません。

契約前に確かめたい7つの点

1. 案件の種類と、自分が担う範囲

ストア構築、運用中の改善、アプリ・連携の開発、移行・作り替えのどれなのか、その中で自分がどこを担うのかを確かめます。テーマの改修の募集のはずが、実際には外部との連携の不具合の調査が中心だった、ということもあります。デザインや商品の登録、運用担当への操作の説明まで含むのかも確かめましょう。種類ごとの働き方は仕事内容の記事で整理しています。

2. ストアの今の状態

入っているアプリの数、つながっている外部のシステム、テーマの作られ方、自社専用のアプリの有無を聞きます。Shopify.devの説明では、APIの新しいバージョンは3か月ごとに出て、それぞれ最低12か月サポートされるとされています。古いバージョンのまま更新が止まっている処理や、置き換えが案内されている古い仕組みが残っていると、本来の作業の前に対応が必要になることがあります。置き換えの流れは将来性の記事で扱っています。

3. 権限と、本番への反映の手順

Shopifyのヘルプセンターの説明では、ストアの権限は注文・商品・顧客・財務などの分類ごとに与えられ、個別の注文や商品に絞ることはできないとされています。また、パートナーとして他の事業者のストアに関わる場合、どこまで触れるかはストアの持ち主が決めると説明されています。

確かめたいのは、どのアカウントで、どの権限を受け取り、どの手順で本番に反映するかです。公開していないテーマで確かめてから反映するのか、誰の確認を経るのか、反映してよい時間帯はあるのかを聞いておくと、参画後のずれを防げます。

4. 依頼の経路と、優先順位を決める人

運用担当、マーケティング担当、事業責任者など、依頼を出す人が複数いる案件では、依頼がぶつかることがあります。依頼はどこに集まるのか、優先順位は誰が決めるのかを確かめます。決める人がはっきりしない案件では、どちらの依頼にも応えようとして稼働が増えやすくなります。

5. 繁忙期と、稼働日・時間外の対応

セールや発売日の予定、その日の待機や監視の有無、移行の切り替えが夜間や休日になるかを確かめます。対応がある場合は、稼働の時間としてどう数えるか、報酬にどう反映されるかもあわせて確かめましょう。精算の仕組みは精算幅の記事をご覧ください。

6. 契約の形と、負う責任の範囲

準委任契約か請負契約かで、負う責任の意味が変わります。テーマの開発やアプリの開発を完成品として納める請負の形なのか、運用の改善のように作業を担う準委任の形なのかを確かめます。請負の場合は、何をもって完成とするか、納めた後の不具合をどこまで直すかが重要になります。違いは準委任と請負の違いで解説しています。

あわせて、作ったテーマやアプリのコードの権利がどちらに帰属するか、自分が以前から持っている部品を使ってよいかも確かめておくと、後のトラブルを防げます。

7. 顧客の情報の扱いと、契約期間

ECの案件では、注文や顧客の情報に触れることがあります。手元の端末に顧客の情報を持ち出してよいか、テスト用のデータをどう用意するか、秘密保持の範囲を確かめます。考え方は個人情報を扱う業務委託の注意点と秘密保持契約の記事をご覧ください。

契約期間は、構築や移行では公開日や切り替えの日の前後で区切られることが多く、運用の改善では月単位の更新になりやすい傾向があります。公開や切り替えが延びたときに期間がどうなるかも聞いておきましょう。

確かめた内容を書面と照らし合わせる

面談や事前の確認で聞いた内容は、契約の前に書面と照らし合わせます。フリーランス法では、発注する事業者はフリーランスに業務を委託したら直ちに、取引条件を書面または電磁的方法(メールなど)で明示することとされ、業務の内容、報酬の額、支払期日、委託した日、提供を受ける日や場所などが明示する事項に挙げられています(2026年10月時点、公正取引委員会の案内による)。明示される事項の内容はフリーランス法で明示される取引条件をご覧ください。

ECの案件では、特に次の点が書面に反映されているかを確かめます。

  1. 業務の内容に、担う範囲(テーマ、アプリ、連携、移行のどれか、デザインや商品の登録を含むか)が書かれているか
  2. 請負の場合、完成の基準と、納めた後の不具合への対応の範囲
  3. 繁忙期や切り替えの日の時間外の対応と、その扱い
  4. 稼働の幅と、超えたときの精算方法
  5. 作ったコードの権利の帰属
  6. 契約期間と、公開や切り替えが延びたときの扱い

聞いた内容と書面が違う場合は、署名の前に確かめましょう。面談で聞いておくとよい質問は面談でよく聞かれる質問と答え方の逆質問の項目でも紹介しています。一般的な逆質問の考え方は面談で聞いておくべき逆質問をご覧ください。契約の内容の判断に迷う場合は、弁護士などの専門家にご相談ください。

よくある質問

古い仕組みが残っているストアの案件は避けたほうがよいですか?

避ける必要はありません。置き換えの経験は評価されやすく、報酬の面でも材料になります。ただ、置き換えが本来の作業に含まれるのか、別の作業として扱うのかを先に確かめ、稼働と期間の見込みに反映しておきましょう。

ストアの権限は、どこまで受け取ればよいですか?

担う仕事に必要な範囲にとどめるのが基本です。権限は分類ごとに与えられ、細かく絞れないため、必要のない財務や顧客の情報の権限まで受け取らないよう、仕事の内容とあわせて相談しましょう。

報酬の高い案件と、手順のはっきりした案件で迷ったらどうしますか?

報酬が高くても、権限や反映の手順、依頼を決める人が曖昧な案件は、参画後に稼働と責任が膨らみやすくなります。両方の条件を書き出し、負う責任と稼働の見込みを含めて比べることをおすすめします。報酬の考え方は報酬の記事で解説しています。

参考にした公的情報・資料

記事の内容は公開日時点の情報にもとづきます。制度や税率は変わることがあるため、手続きの前に必ず各機関の最新情報をご確認ください。

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