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RPAエンジニアに資格は必要?フリーランス案件で評価される資格

公開 2026-11-04 監修:株式会社エージェントベスト

RPAエンジニアのフリーランス案件に、資格は必須ではありません。多くの案件は、どの工程を担い、本番で動き続けたロボットを作り、止まったときにどう対応したかで参画が決まります。

一方で、資格が効く場面はあります。案件で使う製品の公式の認定を求められるとき、業務部門の出身でITの基礎を示したいとき、業務の見直しまで任される案件で業務の知識を示したいときです。この記事では、RPAエンジニアにとって評価されやすい資格と効きにくい資格を分け、実務とどう組み合わせると効くかを整理します(いずれも2026年10月時点で確認した内容です)。資格全般の考え方は資格はフリーランスの案件獲得に役立つ?で解説しています。

資格がなくてもRPA案件に入れる理由

RPAの仕事は、業務を聞き取って自動化の範囲を決め、例外に備えたシナリオを作り、本番で動かし続けることです。この力は、試験の点数より、作ったロボットが止まらずに使われたかに表れます。発注元も、面談で止まった場面や聞き取りの場面を掘り下げれば、力量を測れると考えています。

また、RPAは業務部門の担当者が自分たちで作り始め、そこから広げてきた人も多い分野です。総務省の「自治体におけるRPA導入ガイドブック」(令和7年7月)も、多くの自治体で業務担当課による内製化が行われていると紹介しています。資格より実務から入った人が多いため、案件票の必須条件に資格が入ることは多くありません。まずはRPAエンジニアのスキルシートで、担った工程と工夫を伝わる形にすることが先です。

資格が効く4つの場面

場面資格が効く理由
案件で使う製品が決まっている製品の公式の認定が、操作と設計の知識の裏付けになる
業務部門からIT寄りの仕事に移るときITの基礎の資格が、共通の言葉で話せることを示す
業務の見直しまで任される案件業務の側の資格が、業務部門との会話の土台を示す
書類で候補者が並んだとき経験の説明を短く補う材料になる

どの場面でも、資格は「任せられそうだ」という判断の後押しにはなりますが、それだけで決まることはありません。実務の経験と並べたときに、経験の説明を補う役割だと考えるとよいでしょう。

評価されやすい資格

製品の公式の認定

RPA製品の多くは、開発元が公式の認定を用意しています。案件で使う製品が決まっている場合、その製品の認定は知識の裏付けとして伝わりやすい資格です。

たとえばUiPathの公式サイトでは、Automation Developer(Associate・Professional)、Automation Business Analyst、Agentic Automation、Automation Solution Architectなど、役割ごとの認定が案内されています。開発者向けだけでなく、業務を分析する役割や、AIと組み合わせた自動化の役割の認定があることは、RPAの仕事の幅が広がっていることを表しています。

Microsoftの「Power Automate RPA Developer Associate」は、デスクトップ フローとクラウド フローを使って自動化を分析・設計・実装する人向けの認定です。ただ、2026年10月時点の公式ページには、この認定と更新評価が廃止される旨の案内が出ています。受験や更新を考えている方は、Microsoft Learnの最新の案内を必ずご確認ください。Power Platform全体の資格はPower Platformエンジニアに資格は必要?で扱っています。

ITの基礎の国家試験

業務部門からRPAに広げてきた方には、IPA(情報処理推進機構)のITパスポート試験や基本情報技術者試験が、ITの基礎を示す材料になります。IPAはITパスポートの対象者を、ITに関する共通的な基礎知識をもち、ITに携わる業務に就くか、担当業務にITを活用していこうとする人としています。

なお、IPAの情報処理技術者試験は、現行制度は2026年度の試験実施で終了し、2027年度から新制度に移る予定です(2026年10月時点、IPAの案内による)。ITパスポートと基本情報技術者は新制度でも続く予定とされていますが、内容は変わる可能性があります。詳しくはITパスポートの記事と基本情報技術者の記事をご覧ください。

業務の側の資格

経理の業務を自動化する案件では簿記の知識、業務の見直しから関わる案件では経営や業務改善の知識が、業務部門との会話で役に立ちます。業務の言葉で話せることは、何を自動化するかを決める工程で強みになります。詳しくは簿記の記事や中小企業診断士の記事が参考になります。

RPA案件では効きにくい資格

次のような資格は、持っていて損はないものの、RPA案件の評価にはつながりにくい傾向があります。

ただし、画面を通さずにデータを受け渡したほうが安定する場面では、スクリプトやデータの扱いの知識が役立つこともあります。データの集計まで任される案件では、Power BIの資格のような周辺の資格が話の材料になる場合があります。

実務経験との組み合わせ方

資格は、実務のどこを補うかを決めてから選ぶと効果が出ます。

今の経験広げたい方向組み合わせやすい資格
業務部門で自分の部署の業務を自動化してきたIT寄りの開発・保守の案件ITパスポート、基本情報技術者、製品の認定
1つの製品で開発してきた同じ製品で上の工程や管理の案件製品の上位の認定、業務分析の役割の認定
開発が中心業務の見直しから関わる案件業務の側の資格(簿記など)
RPAの開発と保守AIと組み合わせた自動化の案件製品のAI関連の認定

組み合わせのポイントは、資格と同じ方向の実務の場面を1つでも持っておくことです。業務分析の認定を取ったなら、業務を棚卸しして自動化の対象を選んだ場面を話せるようにします。AIの認定を取ったなら、使ってよい範囲を確かめたうえで、AIの出力を確かめてからロボットに渡す流れを小さく試しておくと、面談で話せる材料になります。求められる力の全体はRPAエンジニアのスキルの記事で整理しています。

スキルシートと面談での伝え方

  1. 資格欄:正式な名称、取得年月、有効期限がある場合は期限も書く
  2. 経歴欄:資格で学んだ考え方を使った場面があれば、工夫の中身として書く
  3. 面談:資格について聞かれたら、取った理由と、実務で生かした場面を1つ話す

学習中の資格は、受験予定の時期とあわせて書いておくと、学ぶ姿勢が伝わります。取得していない資格を取得済みのように読める書き方は避けてください。面談での話し方はRPAエンジニアの面談でよく聞かれる質問で扱っています。

よくある質問

どの製品の認定を取ればよいですか?

狙う案件で使われている製品の認定が、最も話の材料になりやすくなります。まだ決まっていない場合は、今使っている製品の認定を取り、設計の考え方を深めておくのがおすすめです。部品化や例外処理の考え方は、製品が変わっても通用します。

業務部門の出身で、プログラミングの経験がありません。まず何を取るべきですか?

ITの基礎を示すなら、ITパスポートが入口になります。そのうえで、使っている製品の認定を取ると、操作の知識と基礎の知識の両方を示せます。総務省のガイドブックも、シナリオ作成には繰り返しや条件分岐、変数の扱いなどの基礎的な素養が必要になることが多いとしています。

資格を取れば、経験が浅くても案件に入れますか?

資格だけで経験の浅さを補うのは難しいのが実情です。本番で動いたロボットを1つでも作り、止まったときの対応や引き継ぎまで担った経験と組み合わせることが大切です。キャリアの組み立て方はRPAエンジニアを目指すにはで扱います。

参考にした公的情報・資料

記事の内容は公開日時点の情報にもとづきます。制度や税率は変わることがあるため、手続きの前に必ず各機関の最新情報をご確認ください。

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