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案件の探し方

SNSや交流会で案件を得るときの注意点|発信・声かけ・条件の残し方

公開 2026-10-29 監修:株式会社エージェントベスト

SNSや交流会で仕事を得るときは、発信の段階で参画中の案件の秘密を守ること、声をかけられたら相手の会社と契約の相手を確かめること、条件をメールやメッセージで残すことの3つが要になります。SNSや交流会は、知らない相手と出会える一方で、相手の素性や条件が見えにくいまま話が進みやすい場です。仕事の話になった時点で、知人の紹介や案件紹介サービスを通すときと同じ確認に切り替えます。

すでに知っている人からの紹介については知人の紹介の記事で解説しています。この記事では、まだ関係の浅い相手から仕事の話が来るときの注意点を扱います。

SNS・交流会から仕事になるまでの流れ

SNSや交流会から仕事になるときは、おおむね次の順で進みます。段階ごとに、気をつけることが違います。

段階よくあること気をつけること
発信・参加技術の話題や仕事の様子を発信する、交流会で名刺を交換する参画中の案件の秘密に触れない
声かけメッセージや交流会の場で「相談したい」と言われる相手が誰か、何の仕事かを確かめる
相談オンラインで話を聞く、資料を見せてもらう無償でどこまで応じるかを決めておく
条件のすり合わせ金額・期間・作業内容を話す契約の相手と支払条件を確かめる
契約・着手発注の連絡を受けて始める条件を文面で受け取ってから着手する

発信で守ること

SNSでの発信は、自分の技術や仕事ぶりを知ってもらう手段になります。一方で、参画中の案件や過去の案件の情報を出してしまうと、契約上の問題になることがあります。

参画中の案件の情報を出さない

業務委託契約には秘密保持の条項が入っていることがよくあり、業務で知った情報を外に出さないことが求められます。社名を書かなくても、次のような発信から取引先や案件が特定されることがあります。

技術の学びを発信したいときは、案件から切り離した一般的な話題として書くか、自分で試した内容に置き換えます。契約の秘密保持の範囲は秘密保持契約の記事で解説しています。

稼働の状況の伝え方

「案件を探しています」「来月から空きがあります」と発信すると、声をかけてもらえるきっかけになります。ただし、参画中の取引先の人も発信を見ている可能性があります。参画中の案件の終了を自分から公表する前に、取引先との間で終了の時期が確定しているかを確かめます。

声をかけられたら、相手を確かめる

SNSのメッセージや交流会で仕事の話を持ちかけられたら、話を進める前に、次の点を確かめます。

  1. 相手は個人か会社か:会社なら正式な名称と所在地、相手の役割
  2. 契約の相手は誰になるか:声をかけてきた人の会社か、その先の会社か。仲介している場合は、どこと契約するのか
  3. 仕事の中身:何を、いつまでに、どこで行うのか
  4. 連絡の手段:SNSのメッセージだけでなく、会社のメールアドレスなどで連絡が取れるか

相手の会社が実在するか、名称と所在地が合っているかは、公的な情報で確かめられます。方法は取引先の会社を調べる方法の記事にまとめています。

無償の相談と有償の仕事の線引き

SNSや交流会で知り合った相手から、「ちょっと相談に乗ってほしい」「少しだけ見てほしい」と頼まれることがあります。最初の相談に応じることは、関係づくりとして意味があります。ただし、線引きをしないまま応じ続けると、本来は報酬が発生する作業を無償で行うことになります。

線を引くときは、次のように考えると決めやすくなります。

「ここから先はお見積もりのうえで進めます」と早めに伝えておくと、相手も依頼の仕方を判断しやすくなります。面談の段階で課題を求められたときの線引きは無償作業の線引きの記事で解説しています。

条件はメッセージでも残る形で受け取る

仕事の条件がまとまったら、着手の前に文面で受け取ります。2026年10月時点のフリーランス法では、フリーランスに業務を委託した事業者は、業務の内容、報酬の額、支払期日などを直ちに明示することが求められています。発注者が従業員を使わない個人の場合も、この明示の義務は負います。

公正取引委員会の特設サイトによると、明示の方法は書面のほか、メールやSNSのメッセージなどの電磁的方法でもよいとされています。ただし、SNSについては、送信者が受信者を特定して送るものに限られ、誰でも見られる投稿やブログへの書き込みは認められません。電話や打ち合わせで口頭で伝えるだけでは、明示したことになりません。

SNSや交流会からの仕事で実務上注意したいのは、次の点です。

明示される項目と確かめ方は取引条件の明示の記事で解説しています。

参画中の契約とぶつからないか

交流会で、参画中の現場の関係者や、その取引先の人と知り合うことがあります。参画中の契約に、取引先と直接取引することを制限する条項があると、そこから生まれた仕事を受けられない場合があります。新しい仕事を受ける前に、参画中の契約の条項を確かめます。条項の読み方は直接契約の禁止・競業避止の記事をご覧ください。

関係を仕事につなげるために

SNSや交流会は、すぐに仕事を得る場というより、時間をかけて信頼を積み上げる場として使うと、無理のない形で仕事につながります。

関係の育て方は人脈づくりの記事、名刺やWebサイトの考え方は名刺やWebサイトの記事で解説しています。直接の取引と案件紹介サービスの使い分けは直接契約とエージェント経由の記事をご覧ください。

よくある質問

SNSのダイレクトメッセージで受けた依頼も、フリーランス法の取引条件の明示の対象になりますか?

フリーランスに業務を委託する事業者であれば、依頼の経路にかかわらず、取引条件を明示する義務があります。明示の方法として、相手を特定して送るSNSのメッセージも認められています。条件の文面は、あとで見返せるように保存しておきます。

交流会で知り合った人から、名前を出さずに仕事を手伝ってほしいと言われました。

自分の名前が表に出ない形でも、業務委託として仕事を受けることはできます。その場合も、契約の相手が誰か、報酬は誰から支払われるのかを確かめてください。相手がさらに別の会社から仕事を受けている場合は、相手の契約で再委託が認められているかも確かめておくと安心です。

SNSで過去の案件の実績を紹介してもよいですか?

案件の契約の秘密保持の範囲によります。社名や具体的なシステムの内容を出すことは、契約で認められていないことがあるため、取引先が特定されない書き方にします。判断に迷う場合は、取引先に確かめてから公開してください。

参考にした公的情報・資料

記事の内容は公開日時点の情報にもとづきます。制度や税率は変わることがあるため、手続きの前に必ず各機関の最新情報をご確認ください。

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